りある♡プリンス
しかし、すぐにあたしは腕を掴まれた。
「おいっ、まひる!!!」
「いやっ!」
翔はあたしを正面に向かせると、強引にキスをした。
あたしは唇が触れた瞬間、強く翔の胸を押し返した。
「あたしのこと好きでもないのに、こんなことしないでよ!!!!!」
あたしは翔の腕を振り払うと、踵を返して走り出す。
しかし、
「待てよっ」
あたしは翔に抱え込まれるように後ろから抱きしめられた。
「いやっ! 離してよ!!!!」
あたしは翔の腕の中で泣きながらその腕を振り払おうともがいていた。
「…無理。離さない」
翔があたしの耳元で、掠れた声で言った。