りある♡プリンス
なにあれ……
統さんの前ではあんなに好青年だったのにいきなりなに?!
あたしはそのままお屋敷を飛び出し、家へと走った。
「まーひーるっ! どーだったぁ?」
次の日朝イチであたしに尋ねてきたのは、言うまでもなく、朝日。
どーもこーも、あんなんだ。
翔さんが、わからない。
「無理だ…。絶対無理だ………」
「え? まひるさーん?」
首を傾げる朝日に、あたしは昨日のことを全部話した。
あたしが期待していたのは、同情。
少しでもこの気持ちをわかり合いたくて、朝日を少し期待の目で見つめた。
…………しかし。
「きゃぁー、なにそれぇっ! 彼、面白そうねっ! いいなぁ、まひる。羨ましいぞあたしはっ!」
「はぁ?!」
ちょっ、朝日サン。
冗談はよしてよ。
「頑張んなよー、まひるっ♡」
「意味わかんないぃぃぃぃ」
朝日はなんかノっちゃって、あたしの気持ちはそっちのけ。
はぁ。
朝日に期待したあたしがバカだった。