りある♡プリンス
お父さんが亡くなってから3日経った日のこと。
いつものように、かなり早めの朝食を作るお母さん。
料理する手を止めずに、急に言った。
「お母さん、今日から住み込みで働くことになったの」
「えッ!?」
あたしが裏返った声を出したにもかかわらず、お母さんはなおも手を動かし続ける。
「す、住み込みでって…」
ポットに温かいお茶を作って、カップに注ぎながらさらに続けて言った。
「だから、まひるを知り合いのお家に雇ってもらうことにしたの」
「え…」
あたしの視線に気づいたお母さんは、やっと手を止めた。
「どういうこと…?」
「優しい子だから、心配いらないわよ」
え、ちょっと待ってよ、お母さん。
「どうしてあたしがその家に雇われなきゃなんないの?!」
「まひるを1人暮らしにはさせたくないのよ。色々心配だし」
「あたし、全然平気だよ!?」
お母さんは、こういう時にまで心配性を発揮する。