りある♡プリンス
「っ離して! 着替えなきゃいけないのに!」
「聞かなくていいの?」
「え?」
「転校のこと」
あ。
そうだった。
「…なんで、勝手に転校しますなんて言ってるの?」
「理由はただ1つ」
あたしは理由を待った。
「まひるを迎えに行くのに、周りの女子が邪魔だから」
「なっ…」
なんだその理由?!
意味不明!
だったら迎えになんて来なくていいよ!
「無理して迎えになんて来なくていいですよ」
「は?」
翔は少し、怒ったようにあたしに近づく。
「本気で言ってんの、それ」
「やっ…!」
あたしを囲うように壁に両手をついた翔。
「俺が邪魔って言ったら邪魔だ」
「…じゃあ転校すればよくなるんですか」
あたしも少し、怒りながら言い返す。