りある♡プリンス
「クラスはどうですか?」
帰りのリムジンの中でそうあたしに尋ねたのは翔。
「…はい。なんとかやっていけそうです」
「そうですか、よかった」
言うと同時に、柔らかく微笑む翔。
不覚にも、あたしの胸は少しばかりときめいてしまった。
なっ、なんでこんな人にときめくんだあたし!
おかしいぞ高橋まひる。
あたしはよくわからない気持ちを抱えながら、メイドの部屋に急いだ。
「まひるちゃん! 新しい学園はどうだった?!」
部屋に入るなり、ダッシュで駆け寄ってきた紗羅ちゃん。
「あ、うん。いい学園だったよ」
「やっぱり翔さんは素敵なんでしょうね」
あ、えーと。
あたしの回答聞いてくれました?
すると突然、紗羅ちゃんは真剣な表情であたしを見つめた。
「え? ど、どうしたの紗羅ちゃん」
「まひるちゃんに、お願いがあるの」
「え…?」