りある♡プリンス
♡6
モヤモヤするのです。
紗羅ちゃんが翔に告白しようとあたしには関係ないし、なにも感じないはずなのに…
なんだろう…
この胸騒ぎは………?
「お前、今日1日ずっと浮かない顔してんな」
「え…」
翔にもわかったんだ…。
放課後、翔とリムジンを待っている時そう言われた。
「そ、そんなことないよ…大丈夫」
あたしは自分に言い聞かせるように言った。
あたしは、紗羅ちゃんの恋を応援しなきゃじゃん。
そんなの簡単なことじゃん。
……なのに…………。
「どっか、気分転換に遊びに行くか」
「えっ」
突然翔がそう言った。
「え、いっ、いいよ! 心配しなくて大丈夫!」
ダメだよ。
早くお屋敷に帰らないと、紗羅ちゃんが渡そうと待ってるんだからー…
「俺が行くっつったら行くんだよ。拒否権はない」
少し不機嫌そうに言って、翔はさっさと門を出て歩いて行ってしまった。