家族
「ん~...ごめん。
僕にはよくわかんないや」
『...なに?馬鹿にしてんの?』
「いや!いや!違うよ!
ボクはキミとは逆で素敵な家族を
持ったんだなと思ったんだよ!」
『......馬鹿にしてるじゃん。...』
「違うよ!なんて、言えばいいか分からないけど、キミは素敵な家族を持ってるよ!」
『例えば、どんな風によ?』
「そうだな...例えば
君に名前がある事とか、
君がこの歳まで生きてる事とか、
両親が育ててくださったから
ボクと出会えた事とか、
学校に行けてる事とか
夢を見れてる事とか...
あ~沢山ありすぎるけど、キミは
す~ご~く今を喜んでいいと思うよ!!」
『......。』
「いや、本当だよ!
キミの気持ちも分かるよ!
“本当の家族じゃなかった”っていう
騙されていた感じとか、響きとか、事実とか...でもね、そんなの関係ないと
ボクは思うよ!」