そのカラダに、触れられて。
「えっ?あら宮野……アンタいたの?」
「はい。実はずっといました」
「えっ?ずっと?」
「はい。先輩がため息ついてる原因って、もしかして彼氏のことですか?」
「……だったらなによ。アンタにそんなこと関係ある?」
わたしはデスクのパソコンから顔を上げ、宮野の見る。
「関係はないです」
「ならよけいな口出ししないでちょうだい。ほら、さっさと帰りなさい」
「イヤです」
「あのねぇ、わたしまだ仕事が残ってるの。アンタと話してるヒマなんかないの」
「……先輩、仕事なんかより俺と楽しいことしましょうよ」
仕事を始めようとしたその時、宮野はわたしの耳元でそんなことを言った。
「はっ?アンタなに言っ……」
わたしの言葉は、宮野の唇によって塞がれた。