Kira*kira
PART1
学校
少しだけ坂になっているこの桜並木は今日から私の通学路。
暖かい風に桜の花びらが舞って、幻想的な風景を作り出す。
私はそんな春が大好き。
本当だったら満開の桜並木を歩いていたはずだった。
道の真ん中で立ち止まり、大きく深呼吸をして気持ちを落ち着ける。
「緊張するなぁ」
ため息をついてからまた歩き出した。
私、伊藤 春菜は今日から高校生。
少し赤みがかった茶髪で色白な肌が特徴。
この髪のせいでよくからかわれた。
生まれつきのこの色のせいでイジメられたこともあった。
だから、また何か言われたら、、
って考えるとちょっと不安。
それに今日は入学式じゃない。
おっちょこちょいな私は、階段で滑って脚を骨折した。
入院していたおかげで入学式から一ヶ月近く立ってしまった。
きっと、グループとかできてるんだろうな。
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