あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。2
◆分かんねぇよ…



*勇輝side



はぁ。



最近、百合がモテだしてる…。


嬉しい事だとは思うし、



ちょっと誇らしいのもある。



でも、やっぱ俺の女じゃん?



可愛くあるのは俺の前だけで



いいのに…。



でも、んなのどうしていいか



わかんねぇ。



別に、百合が他の奴に



なびいてる訳でもねぇし



束縛なんてしたくねー。



だから、これは俺のワガママ



なんだけど…あーでも、



許せねぇ!可愛すぎんだよ、



自重しろ、自重!!



「お兄ちゃん、夜ご飯…



て、なにどしたの??」



明らか脱力状態の俺を見て



頭に??マークを作る梨央。



「別に…あ、梨央っ相談!!」


梨央にも、そんな経験



あるかもしれねぇ。



「は?なに、必死な



お兄ちゃん怖い」



「うっせ」



「梨央はさぁ、彼氏が



めちゃモテる奴だった時



どうしてる?」



妬かねーのか??



梨央はニコッと笑って



「その女たちをボコボコ



にする♪」



「…。」



梨央に聞いた俺が



間違いだったな。



ま、でもそれもありか。←え?


「あ、でもボコボコって



言っても他の女子にやらせる



よ??梨央は、後ろで



怖い、怖い言ってるだけー」



我が妹ながらに…



そんなんでいいのか??



相変わらず黒いやつ…。



「なるほどね…」



「どーせ、百合さんが



最近モテだしてるんでしょ?



かっわいいもんねー百合さん」


クスクス笑うなっつの。



「あー、そうだよ。



だから妬いてんの!」



「…お兄ちゃんがザコキャラ



っぽくなってきてる。



でも、それはそれで人間味が



あっていいか…」



なに、ブツブツ言ってんだ



梨央のやつ…。



「んーじゃ、まぁそんな



お兄ちゃんにアドバイス♪」



「なに?」



「百合さんも、ずーっと



そんな気持ちだったんだよ?



…そんじゃ、梨央は



ご飯冷めるし行くね~。」



タンタンタンと梨央が



階段を下りる。



…そうか、百合もずっと…。



俺、全然分かってなかったな。

























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