あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。2
「もー、ダメだよぉ。
ちゃんとそこは彼女として…」
奈美がプンスカ怒って
私に話しかけて来るんだけど
私は完全スルー。
「いや、だから
めんどくさいんだって??
熱が40℃あってそれで面接に
行ったとかならまだしも…
大体、勇輝なら失敗しないし
私が心配するだけ損!」
それに、今回はT大初の
高2で大学生だから勇輝の人格
とか知る為の面接だって
言ってたし。合否はもう
決まってるワケで…
奈美が私の言葉を聞いて
「意地っ張り!」
とかなんだか叫んでいる(笑)
千香が、
「無理、無理。頑固な
百合だもん~。ほんと
可愛くなーい(¬з¬)」
と、奈美をなだめている。
何のこっちゃ?
「あ、そだ。ケータイ…」
メールとか来てるかも?
ケータイを見ると、案の定
不在着信で留守電が1つあった。
朝からケータイ触って
なかったもんなぁ。電話かけ
直す??いや、まず留守電だ。
「んー、どしたの?」
ひょこっと千香が画面を
覗き込んだ。
「ん?留守電~」
奈美がハッと上を向く。
「どーせ、百合のことだから
空き教室まで行ってんだろ?
俺、今日面接だぜ??
ちょっとは応援しろよ。
…とかって内容だよ、絶対!」
と意気込んでいる。
前半はありそうだけど
後半は奈美の妄想じゃね!?
とか思いつつ、留守電
を聞こうと2人から少し
離れる。
『ピー…
ぁーあ?めっちゃ
濡れてんじゃん…。
どうすんの??コレ。
え?責任取っ…』←超エロい声
「~~~~っ!!////」
私はブチッと留守電を切り
思わず、A組のゴミ箱に
思いっきりケータイを投げ込んだ。
周りの人たちが
ビックリしている。
そりゃ、そうだ。ケータイをゴミ箱に投げ込む奴なんてそう
いないだろう。
「ハァハァハァ…」
体温が急上昇したのが分かる。
「なになに?黒川なんて?」
千香がわざわざケータイを
拾い私のとこまで持ってきた。
「あ、ごめん…」
「聴きたーい♪聴かせて?」
と奈美はニコニコする。
「どーぞ」
あいつは~(彼氏の面接の日を
忘れてる私も問題ですが)
もうちょっと面接に集中しろ!