西澤さんと文子さん
一方、西澤はというと・・・
「・・・俺・・・どうしよう・・・こんな俺なんて・・・どうせ・・・俺なんて・・・」
ベットの上で子猫のようにうずくまり、自分自身と格闘していた。脳裏によぎるのは幼い頃の自分。
“キモインダヨ!”
“ニドトクンナ!”
“カエレ!カエレ!”
自分の心に残った傷が、またうずきだして苦しめる・・・
「・・・俺は・・・俺は・・・」
“アイツトイルトフコウニナルゾ!”
“コッチクンナ”
“アッチイケ!”
「・・・俺は、みんなを不幸にする・・・」
過去が西澤を縛り付けていく・・・
“アイツテンコウシタッテ。”
“キットニシザワノセイダゼ!”
“アイツトイッショニイタカラダ!”
“ヤッパリソウナンダ!ムシシヨウゼ!”
“サンセイ!”
「安西さんも・・・こんな俺といると・・・きっと・・・」
そんな葛藤に苦しんで、気絶するかのように西澤は眠りについた。