西澤さんと文子さん

冷静を取り戻した文子は、西澤にそっと事情を聞く。


「それは・・・その・・・どうしたら・・・」


しどろもどろになりながらも正直に答えていく西澤。文子は西澤を見つめながら静かにその声を聞く。


「文子さんに・・・」


言葉を詰らせた西澤。その顔はすごく紅い。意味がわからなかった文子の後ろで、事情を知った和明。




「あ~・・・なるほどね。」



そういうと、文子の耳元で代弁する。それを聞いた文子の顔が一気に紅くなり、その顔を下にむけた。


「か・・・和明・・・?」
「兄貴が言いたいことがわかったから、代弁した(笑)」


そういうと「じゃ、お幸せに(笑)」といいながら“あの本を持って”西澤の部屋を出て行った。


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