西澤さんと文子さん
初めての2・14

今までと違う


2月初旬

文子の会社では、バレンタインデーに向けての大詰めの会議が開かれていた。

白熱するプレゼンテーション。
様々な商品ラインナップ・・・

文子も食い入るようにそのスクリーンの画面を見つめていた。
そして会議が終わり、文子はなにげなく手帳を開いた。


「2月14日・・・仕事だ・・・。」


2月14日
恋人たちのみならず、様々な人々がチョコレートに一喜一憂するバレンタインデー。
今までの文子にとっては、何の変哲もない2月14日であったが今年は違う。西澤というすごく大切な存在がいる2月14日なのだ。でも、例年通り仕事。心の中で泣きながら仕事に戻っていった。

< 47 / 254 >

この作品をシェア

pagetop