西澤さんと文子さん
土曜日の朝
「じゃ、今日は遅くなるかもしれないから先に晩御飯食べててね(笑)」
そういって、由美子は家を出る。しかし、創輔は部屋から出てこない。
「まだ寝てるのかな?」
由美子は不思議に思いながらも玄関のドアの鍵を閉め、家を後にした。
数分後・・・
「え・・・なんかつけられている・・・。」
由美子はそんな恐怖を感じ、思わず携帯電話を取り出した。
ぷるるるる・・・
ぴぴぴぴぴ・・・
「?」
「!」
なるはずのない携帯の着信音が由美子の後ろから聞こえ始める。
「・・・もしもし・・・」
「創・・・なんか、声が二重に聴こえるんだけど(怒)」
「え、携帯壊れてんじゃないの?」
由美子はゆっくり後ろを振り向く。すると、少し後ろの路地から少し見覚えのある服装がチラッと見えた。