西澤さんと文子さん

「ふ、文子さん…(焦)」
「帰ります(怒)」

文子が席を立とうとしたその時、店員が何かを持って現れた。彼らのテーブルの前に封筒が乗った皿を置く。
その封筒に“安西文子様”と繊細な文字で書かれていた。

「それ…文子さんに読んで欲しいんです。」

西澤のその声に反応した文子は、再び席に戻り、その手紙を手にした。
封を開けると、そこからまた小さな封筒が紙と一緒に飛び出してきた。文子はその小さな封筒を開ける。すると、中からペンダントが登場した。銀色のペンダント。トップには、小さなうさぎが…


「かわいい…」


そう言ってペンダントを見つめている時、西澤のさっきの言葉を思い出した。

一緒に入っていた紙を開いた…



“こんなダメな俺ですが、これからもよろしくお願いします。”


文子は、今にも泣きそうな目で西澤に視点を合わす。そこには、少しほほ笑みながら「よろしくお願いします。」と頭を下げた西澤がいた。

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