西澤さんと文子さん
心労と不安
「西澤さん…」
その日の晩
文子はベットの上で泣いていた。西澤からメールや電話が入っていたものの、一切でなかった。
「西澤さんが浮気するなんて…」
文子の中には、昼の光景が思い出される。その度に苦しくなっていく…
プルルル…
「文子さん、どうされました?電話に出られないので心配です。電話待ってます…」
留守番電話に残された不安そうな西澤の声。今の文子にとっては、大好きなその声も聞きたくない声だった。
翌朝
文子は、会社に有給を申し出た。動けないくらいの心労。食事すら喉を通らない状態だった。