僕の身長で愛を測らないで下さい。

席につくと、さっきの騒々しさが嘘のように気まずい雰囲気がわたしたちを支配した。


「ミ、ミミ子ちゃんとアユ芽ちゃんは食べ物何が好き？」


ユウ太くんが覚悟を決めた顔でわたしたちにたずねた。


ゴクリとのどを鳴らす音がする。


こんな悲壮な様相で好きな食べ物を聞かれたのは始めてだ。


「わ、わたしはキャベツかなぁ」


やっとのことであははと笑ってわたしは答えた。


「へぇ、変わってるね。」


「うん、ちょっとね。」


「わたしの好物はミミ子。」


「わたしは食いもんではございません。」


わたしは鮮やかにツッコミをいれた。


ユウ太くんが好きな食べ物を聞いてきた時点で、アユ芽ちゃんが何ていうか想像出来たので。