僕の身長で愛を測らないで下さい。
「な、泣きませんっ」


わたしは顔を赤くして答えた。





この学校はクラスがえというものがないから、山田は入学当時から、わたしをよく知っている。

よく泣くことも当然知っている。


「嘘つけ。」


「ウソではありません。」


ツンっとして返すと、山田は呆れたように言った。


「お前は意地とプライドだけは天より高いよな。」


悪かったな、ちびっ子で。
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