僕の身長で愛を測らないで下さい。
「そういえば、アユ芽ちゃんはユウ太くんとヒロ人くんに会った？」


「ううん、会ってないけど、ミミ子は見たの？」


「うん、多分見た。」


「ほえー来てくれたんだ。」


腹はいっぱいだとかぬかしていたくせにアユ芽ちゃんはわたしのおにぎりを頬張りながら、感心したようにうなづいた。


「メアド交換するの忘れてたから、本当に一ヶ月ぶりの再会だね。」


アユ芽ちゃんの言葉にわたしは苦笑を漏らした。


あの時は、メールアドレスの交換なんて、頭からスッコーンと抜けていた。


もともとわたしは携帯はあまり活用する方ではないし、気をとられることがありすぎてそこまで思いつかなかったのだ。


ちなみにアユ芽ちゃんは携帯持ってない。


「恐怖の館前半に来てたの。たぶん、あの二人だと思う。」



「そっかー。ユウ太くん会いたいなぁ。
抱きつきたいなぁ。」




半分妄想の世界からでられなくなっているのか、アユ芽ちゃんはぼんやりと言った。


「アユ芽ちゃんならいくらでも抱きつかせてもらえるよ。」


わたしは聞こえるか聞こえないかぐらいの声でぼそりと呟いた。







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