僕の身長で愛を測らないで下さい。
「あれ、お前らだけしかいないのか。」


とくんと心臓が跳ね上がった。



「山田先生、お暇な様子で。」


アユ芽ちゃんが不機嫌そうに言った。


「今日の皮肉係は上松じゃないのか。」


山田は苦笑い、わたしたちの近くに座る。

「お化け屋敷、前半はどうだった?」


「大盛況です。先生がのらりくらりしている間にも万事快調でした。ちなみにお化け屋敷ではなく、恐怖の館です。」


素っ気なく答えると、



「上松の皮肉も快調だな。つうか、お化け屋敷と恐怖の館って同じだろ。」


と山田はおかしそうな顔をした。



「違います。恐怖の館には妖怪も生息しているので。」


「……あー、そうだったな。」




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