僕の身長で愛を測らないで下さい。
わたしと山田は賑やかになってきた教室を離れ、外にでた。
今は何もつけていない桜の木が光を浴びている。
文化祭の喧騒は遥か遠くだ。
「ここらへんは静かだよな、やっぱ。」
「恐怖の館と展覧会しかありませんからね。」
「お化け屋敷をするには好都合かもしれないが、美術部としては不本意なんじゃないか。なぁ、美術部員。」
「……そうでもありませんよ。」
わたしは一応美術部に所属している。
随分とながい間、顔を出していないが、さぼっているわけではない。
活動日は〈気が向いた時〉というアバウトな部活なのだ。
「お前はどんな絵を飾ってるんだ?」
からかうような口調がなんか腹立つ。
「わからないです。前に描いたやつを適当にだしといてって言っといたから。」
ぎろりと山田を見上げながら答えると、
「じゃあ、どんな絵が飾られてるのか、自分のことなのに知らないのか。」
とあきれた顔で見下ろされた。
「はい。」
「…お前な。いや、むしろ、美術部の適当っぷりに感嘆するよ。」
それはどうも。
今は何もつけていない桜の木が光を浴びている。
文化祭の喧騒は遥か遠くだ。
「ここらへんは静かだよな、やっぱ。」
「恐怖の館と展覧会しかありませんからね。」
「お化け屋敷をするには好都合かもしれないが、美術部としては不本意なんじゃないか。なぁ、美術部員。」
「……そうでもありませんよ。」
わたしは一応美術部に所属している。
随分とながい間、顔を出していないが、さぼっているわけではない。
活動日は〈気が向いた時〉というアバウトな部活なのだ。
「お前はどんな絵を飾ってるんだ?」
からかうような口調がなんか腹立つ。
「わからないです。前に描いたやつを適当にだしといてって言っといたから。」
ぎろりと山田を見上げながら答えると、
「じゃあ、どんな絵が飾られてるのか、自分のことなのに知らないのか。」
とあきれた顔で見下ろされた。
「はい。」
「…お前な。いや、むしろ、美術部の適当っぷりに感嘆するよ。」
それはどうも。