『さよなら』から始めよう



駐車場さえ
グルリと廻される
混雑


空きのない駐車場を眺め
店前を通り過ぎると
クラクションが鳴った


集合場所にでも
していたのだろう


仲間の車に
合図を送る


ブレーキ外し
現象だけで進む車は
時速など測れる事はなく


ただ溜息が漏れる


不意に窓硝子を叩かれ
横を向けば
昔馴染みの仲間が
得体の知れない顔で
笑っていた


どうやら
クラクションを鳴らした犯人らしい



< 14 / 40 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop