『さよなら』から始めよう




寝ていたのか
寝ていないのか
解らない感覚のまま


鳴り響く目覚まし時計を
茫然と眺め


同じ朝が訪れる


習慣的に点けた
テレビ画面には
朝のニュースが放映され


同じ量の水道水が
蛇口から流れ落ち


何日も下がったままの
湿気を帯びたタオルで
洗った顔を拭けば


取替えなければと
毎日 同じ後悔をする



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