『さよなら』から始めよう



数々のデート場所を巡り
車を飛ばす路上


くだらない事で
喧嘩をした記憶


くだらない事で
笑い合った記憶


くだらない事で
表情が変わる徳子の顔が
どれも照れ臭い


甲斐性のない俺に
愚痴を垂れながら
傍に寄り添った徳子


愛しているとか
そんな言葉など
遥かに越え


身体の一部だった
気がしてきた



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