Happy birthday
「ごめん。誕生日知らなくて…こんなのしか準備出来なかったけど……」
そう言って私に渡した紙には……
私の似顔絵と『Happy birthday! 雛子』の文字。
………………何から考えれば……いや…何から言ったら良いだろう。
朝有紗が言った『誕生日』を気にしてくれた事?
私が『雛子』って名前だと知ってた事?
私の絵を描いてくれた事?
どうしよう……どうしようどうしようどうしよう……
全部嬉しい…。
何から言えば良いのかわからなくて、
私は、ガッと透真を見上げると、
「透真!ありがと!」
と、今までで最高の…きっとこの絵の私より最高の笑顔で透真に言った。