心の灯り―キミがいてくれたから―

「半沢ちょっとヤバイよな・・・」


今日は学級委員の秋くんの仕事の手伝いで、あたし、真由、陽人が強制的に放課後残ってる。


あんなに秋くんに夢中だった同じ学級委員の女子は真由のことが怖いみたい。


それに部活もやってるみたいで、仕事はほとんど秋くんに投げっぱなし。


今日の仕事はクラスで使う資料をホチキスで大量に止めるっていうもの。


4人でポチポチホチキスで止めている。


「ヤバイって?」


あたしが聞くと、真由と秋くんが顔を見合わせた。


「由梨は悪い子じゃないんだけど・・・」


真由が言いにくそうにしてる。


陽人は興味なしって感じで無言でホチキスでポチポチしてる。


「なんか・・・ウチらとちょっと違う?っていうのかな。時々あの子が怖いんだよね・・・」


「陽人に対して異常って言うかさ、結構怖くね?」


「そうかな・・・?」


それは陽人のことが好きだからじゃないの?


「澪に対してもライバル意識すごいじゃん?ちょっと陽人と話しただけでムっとしたり」


それは薄々感じてはいたけど・・・。


でも、陽人が好きだから「幼馴染」のあたしが邪魔なだけって思ってた。


悪い子ではない。


むしろ素直なくらいだ。


「澪もちょっと気を付けた方がいいと思うよ」


真由は心配そうに言うけど、まさかね・・・・。


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