心の灯り―キミがいてくれたから―
「何かあったら責任は陽人がとれよ」
秋くんに言われて陽人がようやく話題に入ってきた。
「何でオレ?」
「何でって・・・お前ね、もし澪に何かあったらどうするんだよ」
「何かって?半沢が澪になんかするってこと?」
「可能性の話だよ。そん時はお前がしっかりしないと!」
「オレには関係ねーだろ」
陽人は呆れた顔をした。
そうだよ・・・。
陽人にとって、あたしはただの幼馴染なんだから関係ないよ・・・。
わかってるけど結構ショック・・・。
「半沢はお前のことが好きなんだぞ?責任とれよ」
それでも秋くんが強めに言う。
「別に告られてもねーし、そんなこと言われてもな。興味もねーし」
「あのなぁ・・・」
秋くんがはぁーってため息をついた。
また無言で作業を続ける。
ホチキスの音だけが教室に響く。
その無言を破ったのは真由だった。