心の灯り―キミがいてくれたから―

「何よ。泣き落としの次は具合悪い振り?」


あたしの様子を見た由梨が冷やかに言った。


もう息をするのが苦しい・・・。


「澪!」


陽人があたしのそばに駆け寄る。


「大丈夫か!?」


「陽人・・・あたし・・・違うから・・・」


「わかったからそれ以上喋るな!」


怪訝な顔で立っている由梨と雄大に陽人が怒鳴った。


「何してんだよ!救急車呼べ!早く!」


「え?あぁ・・・」


慌てて雄大がケータイを出す。


「澪!しっかりしろ!」


あたしは陽人の胸の中でグッタリすることしかできない。


雄大が救急車を呼んでる声がする・・・。


陽人はあたしを抱えながら、多分真由に電話してる・・・。


「真由か?澪が倒れた!学校!」


段々意識が薄れていく・・・。


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