心の灯り―キミがいてくれたから―

目が覚めると・・・


パチンって音がして「最低」と言う真由の声が聞こえた。


視線を向けると頬に手を当てた由梨と真由がいた。


「知らなかった・・・澪が病気だなんて・・」


涙声の由梨。


「知らなかったとしてもアンタのやったことは最低だよ」


怒った声の真由。


「あ、澪。大丈夫か?」


逆から声が聞こえてそっちを見ると、秋くんが目の前にいて後ろに陽人と雄大がいた。


「澪!?大丈夫?具合悪くない?」


真由があたしの手を握る。


あたしの思い出・・・。


花火大会・・・。


急に現実が戻ってくる。


雄大が・・・。


あたしに・・・。


「いやぁぁぁぁ!!」


「澪!?」


「ヤダ!!出てって!!顔も見たくない!!出てって!!」


思い切り泣き叫んだ。


あたしの思い出が・・・失われていく・・・。

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