心の灯り―キミがいてくれたから―
「澪、大丈夫だから」
真由が涙声で言った。
「ヤダぁぁ!」
真由がしっかりあたしを抱きしめる。
「澪?大丈夫。落ち着いて?」
「悪いけど帰ってくれないか?」
陽人が由梨と雄大に言った。
「そうよ!帰ってよ!」
「澪・・・あの・・・私・・・」
由梨が何か言いたそうだけど聞きたくない。
「オレ下まで送っていくわ」
秋くんが由梨と雄大の背中を押した。
「真由も秋と一緒に行って?オレ1人で大丈夫だから」
「でも・・・」
声をあげて泣くあたしを心配そうに見る。
「澪と2人になりたいんだ」
陽人があたしを押さえながら真由に言ってる。
「わかった・・・何かあったら呼んで?」
「うん」
4人が出て行ったのを見てから、陽人があたしをギュって抱きしめた。
「澪、もう誰もいないよ?大丈夫だから」
あたしは陽人のシャツを掴んでずっと泣いていた。