心の灯り―キミがいてくれたから―

部屋がいっぱいあって、どの部屋にも人が溢れていた。

みんな楽しそうに遊んでいる。


どうしよう・・・。


遊ぼう?仲間に入れて?


ちゃんと名前言ってから遊べばいいのかな?


よくわからない。


全部の部屋を見たけど、あたしと同じ小学校の子は1人もいない。


みんな、きっとこのそばの小学校の子たちなんだ。


ずらりと並んだ本棚が目に入った。


今日はこれを読んでお父さんが来るまで待ってようかな・・・。


お父さん帰り遅いのかな?


早く帰ってきてほしいな・・・。



「ほらー!!片づけちゃんとしなさい!!」


館長先生の大きな声にビックリして本を落としてしまった。


あたしもいつか館長先生や他の先生に怒られるのかな?


いやだなぁ・・・・。



「澪ちゃん?みんなと遊ばないの?」


先生に声をかけられた。


「ほ、本読みたいから・・・」


「そう?わからないことや困ったことがあったら先生に言ってね?」


先生はニッコリ笑ったと思ったら、他の子を叱っている。



ちゃんとみんなと仲良く出来るかな・・・。


これがお父さんの言ってた『不安』ってやつなのかな?




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