心の灯り―キミがいてくれたから―
見なきゃよかった・・・。
映画を見終わった後、死ぬほど後悔した。
想像よりずっと怖かった。
後半ほとんど目、つぶってたよ・・・。
「面白かったな!」
陽人は超楽しそうだ。
「・・・・怖かった」
「え?そうか?ドキドキしたけどそれがよかった!」
「よかったね・・・」
ゲッソリするあたしをよそに陽人がキョロキョロしている。
「腹減ってる?オレ映画館でポップコーン食ったからあんまりなんだけど」
「今食べたら吐くからいらない・・・」
「じゃぁピアス見にいこうぜ」
また、あたしを置いてスタスタ歩いて行ってしまう。
あたしがいることわかってんのかな・・・。
小走りで陽人のそばまで急いだ。
またショッピングモールに戻って、店を探す。
「お、ここいいじゃん」
陽人が指指したのは、男の子ものが多そうなアクセサリーショップ。
「陽人、あたし一応女なんだけど」
「まぁまぁ、可愛いのあるかもだから」
またさっさと店に入ってしまう。
完全に陽人ペース。
ほんとにあたしのことわかってるんだか・・・。