心の灯り―キミがいてくれたから―
あっという間に時が経って、あたしも小学6年生。
児童館で友達もすっかりできて今は低学年のちびっこ達とトランプ中。
もうお迎えなんていらない歳だけど、児童館のしきたりで家が遠いあたしと陽人にはやっぱりお迎えが必要らしい。
トランプをしながら同学年の子と話すのは恋の話。
誰を好きとか気になるとか。
「澪は絶対陽人でしょ?」
「え?」
遊戯室でちびっことサッカーをしている陽人を思わず見る。
「な、なんで!?」
「だって陽人は澪にだけ優しいもん。両想いなんでしょ?」
そうかな・・・?
陽人は確かに優しいと思うし、他の男子とちょっと違う。
これって、あたしが陽人を好きってことなのかな?
「す、好きじゃない!!」
ムキになって言ってみたけど、みんなニヤニヤしながらあたしを見る。
「中学になったら一緒だし付き合っちゃいないよ」
もうすぐ中学生になるあたし達。
付き合うって何すればいいんだろう・・・?
あ!付き合うってことはどっちかが「好き」って言わなきゃダメなんだ。
そんなの恥ずかしいよぉ。
あたしが照れて真っ赤になってるのを不思議そうにちいびっこ達が見ている。