空色のメロディ
「いー…、なんかどうした、最近元気なくない?」

「大丈夫、高校受験控えてて緊張してるだけ…。
ごめんね、心配かけちゃって……。」


私ったら…嘘ばっかりついて…。

佳奈はこんな心配してくれてるのに…。


「大丈夫ならいいんだけどさぁ…。何かグレーのオーラが漂ってるから…。」

「…やっぱ…? はぁぁ…。」


なぜかもう一度ケータイを開く。

もちろん『受信メール0件』だ…。


当り前だよね。

でも、やっぱり、待っちゃうんだ。


先輩からのメールを…。


「…ったく、いー、1分に1回はため息ついてるよ?
……今日は受験勉強はいいから、遊び行こうよ!」

「な、何言ってんの!?
来週、本番なんだから、遊んでる暇ないでしょ!?」

「いいの、そんな曇った気持ちじゃ、受験失敗しちゃうよ?
今日だけ、2人でパーっとさ、遊ぼ?」


…佳奈ったら、ホントに心配してくれてるんだ。

今日だけは…いいよね?


「うん、行こっ!」


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