空色のメロディ
―――翌朝。

「いー、おはよー。」

「おはよ。」

「昨日は、幸せそうで何よりだったよ~。」

「なんで先輩からだってわかったの?」

「すーぐわかったよ。
だっていつもより絵文字多かったし、特に音符マークとハートマーク。

それって、いーがルンルンしてる時の特徴。
あんたわかりやすいからね。」

「おー…。そんな細かいところで…。」

「しかも、あんたは先輩に好意を寄せてるっぽいから、ハートマークがいっぱいってところですぐ―――。」

「こ、好意!?」

「そう。あんた、先輩の事気になってるんでしょ?」

「気になって!?」


え、私が、先輩の事を…。

でも、先輩は先輩で…まだ病院で一回会ったきりだし…。


そんなわけ…。


「ないないない。私が先輩のこと好きって…。私まだ初恋もしてないんだよ~?
急に年上とか…ないよ~。」

「そぉかなぁ? 私には、いーの周りがピンク色に染まってる気が…。」

「あ、佳奈? 私の前で色の事触れちゃだめって…」

「ごめんごめん。
でも、ピンクって、そういう色だよ。」

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