空色のメロディ
「えっ!?」

「うん、ピンクって恋の色ともいうし…。恋する乙女の色。
女の子なら、誰でも持ってる色だよ。」

「恋の色ね…。私にもあるのかなぁ…。」

「きっとあるよ!
今はピンクじゃないってことは…んー……もやもやのピンクかな…。」

「何その色。」

「まだピンク色にはなれない、無駄な色が入ってるってこと。
まだちゃんとしたピンクが出来あがってないんだよ。

いーも、もうすぐピンク色が分かると思うよ!」

「わかるといいけど。」


佳奈は、こうして私に色を教えてくれるんだぁ。

佳奈は作家の娘でもあるし、国語が得意なの。


だから、いろんな言葉のポケットを知ってるというか…。

色って見えないから、たとえが難しいんだって。

私は佳奈の言ってることを信じて生きてるから、いなくちゃいけない存在なんだ。


「はぁ…ピンク色かぁ…。
幸せな色なんだろうなぁ~。」

「幸せな色だよ~。だってね、私の好きな色ランキングはピンクが1位だから~。」

「え、佳奈ってピンク色好きなの?」

「うん、ピンク色の気分の時が1番幸せなんだも―ん♪」

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