空色のメロディ

♪――また、会えた

―――――3月9日

ついに受験の日になった。

だから、今、私は佳奈と一緒に柚咲高校へ向かっている。

受験する生徒達が醸し出すすさまじい緊張感の中、学校名の書かれた大きな門をくぐった。


「はぁ…はぁ…はぁ……」

「いー、大丈夫…?
それは体調が悪い過呼吸なの…?
緊張し過ぎて死にそうな過呼吸なの…?」

「き、緊張だよ…はぁ…ちょっと…黙ってて…!」

「は、はい…?」


見て分かるように、私は今までにないくらい緊張している。


これに受かったら…あの人と同じ学校に……。

毎日のように会えるようになるんだ……。


そう考えるだけでやる気が出たし、嫌いだった勉強に毎日取り組めたんだ。

病院でのあの事故をきっかけに…私は……




「それでは…はじめ」



短いようで長い、受験が始まった。





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