空色のメロディ
病院の中に入ると、平日にもかかわらず、たくさんの人がいた。

もうすぐ今年も終わるし、だんだん寒くなってるから人がいっぱいいるんだろうなぁ…。


ってそんなこと考えてる暇はない。

早く診察室に行かなきゃっ!


そう思って走り出した時だった。


「きゃっ!」


思いっきり人にぶつかった。

持ってたスクバは開けたまんまだったから、中のものが全部出てしまった。


「あぁっ、ごめんっ。」

「こちらこそごめんなさいっ! けがとかないですか?」


ぶつかったのは1人の男子だった。

制服を着ていて背も高い。

私よりは、年上かな。


顔をあげた彼とばっちり目が合ってしまった。


「あ、ごめんなさい。」


そして、無意識のうちに目をそらしていた。


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