空色のメロディ
ふ、普通にカッコよかった…。


って、あぁ!

全部拾ってもらっちゃってるっ!


「ありがとうございますっ!」

「全然いいよ。それより……この楽譜とか…全部君の?」

「えっ、はい、そうですけど。」


私は、3歳のころからピアノを習っていて、コンクールで優勝したこともある。

だから、いつでも楽譜を持っているのだ。


「音楽やってるの?」

「ピ、ピアノを少し…。」

「少しどころじゃないくせに…こんな連符多い曲、普通の人じゃやれないよ。」


そりゃそうだ。

有名なピアニストが弾くくらいの難易度なんだから。


私も弾けないけど。


「俺もね、音楽、やってるんだ。」

「そうなんですか…何の楽器を…。」

「楽器じゃないよ、歌やってる。あ、ちなみに俺は城島空(ジョウシマソラ)、柚咲高校1年生。」

「柚咲ですか!?
あ、えっと立花色羽です。中学3年です。

私、柚咲受けようと思ってるんです!」


嬉しい…!

私の生きたい高校の先輩だったんだぁ!


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