ひだまりHoney
「あ、いや。俺買いに行くって。下のコンビニで良いよな? 何が良い?」
「……おにぎり、だけなら」
私は握り締めていたビニール袋を顔の位置まで持ち上げた。
「マジ天使」
「平加戸、有り難う」
満面の笑みを浮かべて、紺野さんは回れ右をする。ディスクに戻る彼の後に私も続いた。
「おにぎり残ってたの五個だけだったので、これしかないんですけど……お好きなのどうぞです」
テーブルの上の、二人の邪魔にならないような所に、私はおにぎり入りの白いビニール袋を置いた。
さっそく桃宮さんが中身を覗き込む。私はそれにちょっとだけ笑みを浮かべてから、辺りを見回した。
「これは、まだ直してないヤツですよね?」