ひだまりHoney
「そうだよな。本当だったら、晃と良いもん食ってただろうし……でも俺、あんまりそういう店に詳しくないんだよな」
紺野さんは困り顔で首をかしげている。
「気にしないで下さい。私が自分で決めたことですから」
「あ、いやでも。そのうち晃も誘ってどっかに連れて行くから……だからとりあえず、今日はラーメンにしとこう」
しょうがないっすねと言う桃宮さんに、お前は別に来なくて良いんだぞと紺野さんが苦々しく反論する。
私はそんな二人を見つめながら、大きく息を吸い込んだ。
「折角ですけど、遠慮しておきます」
言った途端、紺野さんのちょっと寂しそうな瞳に捉えられる。私は気まずさに押し潰されそうになった。