ひだまりHoney

「でも平加戸さんって珍しいっすよね。大田原さんの誘いを蹴って、紺野さんの誘いも蹴って……まぁ、今からラーメンって言うのは俺もどうかと思いますけど……でも、こういう女性もいるんだなと、モテない男にも希望を与えてくれるっていうか。平加戸さん彼氏いますか?」
「いません」
「あ、じゃあ、俺の事どう思います?」
「紘、やめろって」

紺野さんがうんざりしたような瞳を桃宮さんに向けたけれど、彼はそれに気付かないまま、私に期待を込めた眼差しを送ってくる。

「双子」
「はい?」
「桃宮さんと松戸さんって双子みたいだなって、ずっと思ってました。見てると、たまに面白いです」

私はそれだけ言って、作業に戻ろうとする。

けれど、桃宮さんの質問はまだ終わらなかった。

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