ひだまりHoney
目の前にはファミレスがあり、少し離れた所には交番が見えた。
「内緒話しようか?」
腰掛けた体勢のまま、紺野さんが子供のような顔で私を見上げてきた。
「その前に、絶対に口外しないって約束できる? 特にあいつらには」
「あいつらって、松戸さん達のことですか?……言ってもらいたくないなら、言いません」
「よし」
紺野さんは肩越しに道路を見た。
「ここに晃が車で迎えに来る。それに乗って平加戸を送って、俺たちはそのまま家に帰ります」
「……えっ、それって」
「俺、晃と一緒に住んでるんだよね」
「そうだったんですか」
「間違ってもアイツらみたいな誤解はするなよ。同棲じゃなくて、ルームシェアだから」