ひだまりHoney

お昼時はとっくに過ぎているが、色々と忙しくて遅めの食事を取っているのかもしれないし、これからみんなで集中して取りかかるのかもしれない。

「余計なお世話だよね」と呟きながら、私は荷物を持ち直し、歩き出した。

しかし、前方に見えた光景に目が細くなる。私はまた停止した。

紺野さんがいる。

正確には紺野さんと見知らぬ女性だ。

胸元にスタッフ章を下げているので、きっと彼女もイベント関係者のうちの一人だろう。

紺野さんは、とても楽しそうに笑っている。

女性はそれに輪をかけて楽しそうだ。

「またですか。ちゃんと仕事もして下さいね」

何となく大田原口調で囁いてみたけれど、あまり面白くなかった。

< 146 / 447 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop