ひだまりHoney
お昼時はとっくに過ぎているが、色々と忙しくて遅めの食事を取っているのかもしれないし、これからみんなで集中して取りかかるのかもしれない。
「余計なお世話だよね」と呟きながら、私は荷物を持ち直し、歩き出した。
しかし、前方に見えた光景に目が細くなる。私はまた停止した。
紺野さんがいる。
正確には紺野さんと見知らぬ女性だ。
胸元にスタッフ章を下げているので、きっと彼女もイベント関係者のうちの一人だろう。
紺野さんは、とても楽しそうに笑っている。
女性はそれに輪をかけて楽しそうだ。
「またですか。ちゃんと仕事もして下さいね」
何となく大田原口調で囁いてみたけれど、あまり面白くなかった。