ひだまりHoney
大田原さんに問いかけた桃宮さんの腕を、松戸さんが引っ張った。
「あれだよ。紺野っちが部下に手を出そうとしてるって話」
「あぁ。なるほど」
「納得しないで下さい! 大田原さんも違います! この仕事が終わった後、火曜日から私はどこに行けば良いでしょうか……って聞きたかったんです!」
息を切らして発言すれば、美都里さんも「あ。私も聞いてないわ」と呟いた。
抱きついたままだった美都里さんから手を離し、私は呼吸を整えてから大田原さんに身体を向けた。
「……あの。事務に戻らないといけないでしょうか? 何でもしますので、事務以外で使ってもらう事は出来ないでしょうか?」
「あぁ、そっちでしたか。不安にさせてしまって申し訳ありません。事務には戻らずに、引き続き私の下で働いてもらう方向で話をしておきます……美都里さんは?」