ひだまりHoney

「言われてみれば確かに、紺野さんのことあまり警戒してないよね? 好き?」

冷や水を浴びたような気持ちになった。

好き? 好きじゃない?

嫌い?……嫌いではない。

「……私、紺野さんのこと、嫌いじゃないです」
「やだ。私に対する戦線布告に聞こえたわ! 受けて立とうじゃない!」
「美都里さん。そんなつもりは。ぐっ、苦しいです」

美都里さんの腕が首に回され、私は彼女の手首をぽんぽんと叩いた。

「何やってんの?」
「わっ、紺野さん! いつの間に!?」
「お、お疲れ様です」

テーブルの上に私と同じ缶コーヒーを置き、紺野さんは椅子を引きながら私たちをじろじろと観察する。

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