ひだまりHoney
怒っているのだろうかとも思ったけれど、その表情は戸惑っているように見えて、なんて言葉をかけて良いのか分からなくなってしまった。
もやもやしていると、松戸さんが私の顔を覗き込んできた。
再度隣を見れば、桃宮さんも美都里さんの顔を覗き込んでいる。
「俺等もお付き合いに混ぜてよ。仲良くグループ交際な感じにしようぜ」
「えー。無理。有り得ない」
「じゃあ、俺と一対一で付き合ってください」
「ごめん、タイプじゃないわ」
視線を松戸さんに戻し、私は口元を引きつらせた。
彼も桃宮さんと同じ事を言いそうな気がしたからだ。
「平加戸さん」
「ごめんなさい」
「名前呼んだだけじゃないっすか! 最後まで言わせてもくれないなんて」
「ちょっと男の人、苦手なんで」