ひだまりHoney
破片となった紙が、頭上から落ちてきた。
自然と涙が込み上げてくる。
「なんて事をするんですか!」
「はぁ? それはこっちの台詞だろ!」
拾い集めようとすれば、男が足で紙を踏みつけてきた。
「止めてったら!」
男の足にしがみついた。
けれど、男の手が私の後ろ襟を掴み、乱暴な力で足から引きはがされた。
手を振りほどこうと暴れてみたけれど、逆に振り回されてしまった。
「や、止めてっ!」
そのまま投げ捨てられるように突き飛ばされ、がしゃりという派手な音に包まれた。
「いたっ」
私はディスプレイごと倒れ込んでいた。
「おいおい、折角仕上げたのに、どうしてくれんだよ。明日からイベントなのに」