ひだまりHoney

「イタッ! ひどい」
「すみません。力加減間違えました」

後ろで紺野さんが吹き出したのが聞こえて、恥ずかしくなった。別な意味で涙が込み上げてくる。

「えー。平加戸さん、俺ともしてよ」

桃宮さんにも手の平を向けられ、慌てて手を伸ばした。

互いの手の平から軽めの音が鳴った。良かった、今度は普通に出来た。

「珠洲さん」
「あ、はい」

大田原さんの声がして、私は体を向ける。手を上げてみたけれど、彼は両手を広げてきた。

「えっ?!」
「僕とはハグでも良いですよ」
「ちょっとそれは。遠慮しておきます」

狙ったように、松戸桃宮コンビが大田原さんを取り囲んだ。

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